世界的な人口増加・健康志向による海産物の大量消費に伴い、養殖による水産物の生産量は飛躍的に増加しています。
その一方で海の環境を壊したり、養殖魚のエサに使う天然魚の獲りすぎなど様々な問題の発生も懸念されています。
環境を汚さず、水産資源を持続的に活用していくことが国際的な課題となっています。
このような事業環境の中、ヨンキュウグループでは、GSSI(世界水産物持続可能性イニシアチブ)より承認を受けた国際基準の水産エコラベルであるMEL認証を早くから取得するなど、水産資源の持続的利用や環境に配慮した取り組みを行っております。
MEL認証とは、日本発の水産エコラベルで、水産資源の持続的利用、環境や生態系の保全に配慮した管理を積極的に行っている漁業・養殖の生産者と、そのような生産者からの水産物を加工・流通している事業者を認証するものです。また、GSSI(世界水産物持続可能性イニシアチブ)より承認を受けた国際基準の認証スキームです。
MELの認証制度には、①漁業認証、②養殖認証、③流通加工段階(CoC)認証の3つがあります。
※ヨンキュウグループでは②養殖認証、③流通加工段階認証を取得。
水産資源や環境に配慮し将来に渡り持続的に養殖を行うため、漁場ごとのイケス台数、養殖尾数、飼育密度などガイドラインに沿った養殖を行っています。また、水質・底質調査や日々の水温測定等を通じて漁場環境の把握にも努めています。これら生産管理体制はヨンキュウグループ養殖マニュアルとして取りまとめ、種苗生産及び稚魚導入から出荷に至る全ての工程において、持続可能性に配慮した養殖を行っております。
水産資源の持続的発展のためには、天然資源の適切な利用と人工種苗の活用で天然資源への依存度を下げることが重要です。ヨンキュウでは大分県佐伯市蒲江町のマダイ種苗生産施設について、養殖認証Ver.1を取得しました。今後はブリ、シマアジ、ヒラマサ、カンパチなど他魚種の人工種苗化や完全養殖化の実現に向けて取り組んでいく予定です。
認証番号 | 取得者 | 認証対象 | 発効日 |
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JFRCA 10A7500011 | 株式会社ヨンキュウ | 陸上養殖(マダイ種苗生産) | 2019/2/28 |
生産者のMEL認証取得をサポートすることで、ブリ、マダイ、カンパチについて、ヨンキュウグループとして養殖認証Ver.1を取得しました。今後はさらに対象魚種、生産者を増やし出荷魚全てを認証魚にしていく予定です。
認証番号 | 取得者 | 認証対象 | 発効日 |
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JFRCA 10A6700011 | ヨンキュウ愛媛県南予地区 マダイ養殖グループ |
マダイ | 2019/7/26 |
JFRCA 10A6700021 | ヨンキュウ愛媛県南予地区 ブリ養殖グループ |
ブリ小割生簀式養殖 | 2019/11/21 |
JFRCA 10A6800011 | ヨンキュウ高知県ブリ養殖グループ | ブリ小割生簀式養殖 | 2020/5/19 |
JFRCA 10A7700051 | ヨンキュウ鹿児島県 カンパチ養殖グループ |
カンパチ沈下式海面養殖 | 2020/6/23 |
JFRCA 10A7700061 | ヨンキュウ鹿児島県ブリ養殖グループ | ブリ小割生簀式養殖 | 2020/6/23 |
ヨンキュウグループの日振島アクアマリン有限責任事業組合が愛媛県宇和島市日振島の沖合で行っているクロマグロ養殖について、養殖認証Ver.1を取得しました。
認証番号 | 取得者 | 認証対象 | 発効日 |
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JFRCA 10A6700041 | 株式会社ヨンキュウ | クロマグロ(人工種苗) | 2020/3/10 |
愛媛県宇和島市の本社加工場、神奈川県三浦市の三崎加工場について、流通加工段階(CoC)認証Ver.2を取得しました。この流通加工段階認証は、トレーサビリティの確保など確実に消費者の皆様に認証水産物をお届けするための仕組みです。
認証番号 | 取得者 | 認証対象 | 発効日 |
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JFRCA 20C6700011 | 株式会社ヨンキュウ | 一次加工、二次加工、高次加工 | 2019/7/26 |
ヨンキュウグループでは種苗生産から養殖、そして流通加工と各段階でMEL認証を取得し、持続可能性に配慮した認証魚の一貫した生産体制を確立。安定供給できる体制となっています。
2015年9月。国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられた「持続可能な開発目標」であるSDGs。世界共通の17のゴールとその課題ごとに設定された169のターゲットから構成され193の国・地域が2030年を期限に達成を目指すものです。
ヨンキュウグループでは、安心・安全で水産資源・環境に配慮した価値ある商品を提供していくことで、SDGs14番目の目標「海の豊かさを守ろう :海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する」の達成に貢献していきます。